県内所管事務調査にて

県議会 常任委員会(土木建築委員会)の県内所管事務調査にて

土木技術のすごさとすばらしさを感じるトンネル事業

- どうか、事故なく無事に完成を願います -

 

木曜・金曜日と2日間、土木建築委員会の県内所管事務調査で、玖珠・日田・中津・宇佐の各市町におじゃましました。

いろいろな所を見て回りましたが、その中で心に残ったのは「トンネル」(笑)。

まずは、国道387号線の道路改良事業で川底地区の「淮園ほたるトンネル」。長さは短くほぼ完成に近かったのですが、トンネルの命名と題字は近くの淮園小学校の子どもたちだとか。近くの川では、毎年ホタルも飛び交うそうで、「臼杵と同じだあ」と嬉しくなりました。

 

 

 

次に、国道212号線の「日田山国道路」改良事業で掘っている「日田5号トンネル」です。日田側の一番端っこのトンネルです。工事の途中ですが、少しだけ中に入らせてもらいました。工事途中のトンネルに入るなどめったにはないことで、工事の技術のすごさとそのたいへんさを感じました。

掘ってみないと地質の変化や特質はわからなかったり、掘り進むうちに想定外の水が出たりと、私たちが想像するよりその工事は難しいそうです。生活が便利になるためには、時間とお金とそして人の力と知恵が必要なのだと改めて確認しました。

どうか事故なく、完成に向けてがんばってほしいです。

長期入院のお子さんに付き添う保護者の負担軽減

小さな一歩だけど・・・

長期入院するお子さんに付き添い入院する保護者等の負担軽減

付き添いのために宿泊施設を利用した時の費用の一部を補助

 まだ、予算要求の段階で大きな声では言えないかもしれないけれど、2023年度(令和5年度)の一般会計の事業に「がん対策推進事業」というのがあります。今回、この事業の中に「小児慢性特定疾病(いわゆるがん等)で長期入院する児童の保護者の負担軽減を図るため、付き添いのために宿泊施設を利用した場合の費用の一部を負担する」ために、約89万6千円の予算要求にあがっています。要求額としては、他と比べれば小さいですが、付き添い入院の保護者の経済的な負担がこれで少しだけ軽くなります。

質問中の高橋

付き添い入院における保護者の経済的・身体的な負担が大きいことは、2022年の第2回定例会の一般質問で取り上げ、その支援を強く訴えました。実は、この問題は教職員OBから「議会で取り上げて、なんとか改善してもらいたい」と強い要望があったのです。

3.子どもの難病・がん対策を巡る諸課題について
①「付き添い入院」について
【問】小さな子どもが難病などで入院する場合、家族が「付き添い入院」するケースが多い。付き添いも、残った家族も多くの不便を強いられている。県は子どもの付き添い入院の係る家族負担の現状をどう把握し、どのような支援が必要と考えるか。
【福祉保健部長】付き添い入院の際の困りごととして、宿泊費用や宿泊先の確保、きょうだい児の世話に関することがあげられている。大分大学医学部付属病院は安価で宿泊できるファミリーハウスが運営されている。県立病院では、簡易ベッドの無料貸し出しや家族控室を利用できる体制を確保している。(中略)今後も、情報をしっかり届け、安心して治療に臨める環境づくりに努める。(『かけはし2』NO12より一部抜粋)
「ドナルド・マクドナルド・ハウスふくおか」での聞き取り調査

『かけはし2』NO12には、「家族の心を救う場所」として、難病で苦しむ家族を支える「ドナルド・マクドナルド・ハウスふくおか」へ、聞き取り調査に行った時のことも報告させてもらっています。子ども病院に隣接しており、難病で入院する子どもの家族が、短期間あるいは長期間、そこに宿泊し入院した子どものそばにいることができます。費用も安価です。大分県からも多くの家族が利用していると聞きました。

「ドナルド・マクドナルド・ハウスふくおか」のホテルのようなベッド

大分県にはこのような施設はありませんが、入院した子どもの付き添いで宿泊施設を利用した場合の費用の一部が補助(助成)されるだけでも大きく違います。昨年の一般質問では、改善は無理なのか?と思いましたが、今回の予算要求に挙げられていたので、少し驚くと同時に「よかった」と思いました。議会で訴えたことが少しでも実現化していくことに、議員としてのやりがいを感じました。

付き添い時は、食事が出ないためコンビニ弁当に偏ることや、簡易ベッドしかないため睡眠不足になりやすいこと、交代の人がいないため24時間息を抜く暇さえないことなど、身体的・精神的な負担の課題は解消されていませんが、今回の件をまず一歩として、さらに改善を要求していきながら、付き添い入院の負担軽減を図っていきたいです。

政策研究会で勉強してきました

マイナンバー制度について???がつくような回答

「第42回地方×国政策研究会」が、5月25日東京都議会の第2会議室で開催され、県民クラブ会派の議員のみなさんと勉強するため参加してきました。

どのようなものか、実は参加するまで知らなかったのですが、各省庁の職員とオンラインで質疑応答をしながら、さまざまな政策制度について疑問を出し合いながら学習するという形式のものでした。

午前中は、まず一部改正された地方自治法について、大まかな概要などを総務省の行政企画官が説明してくれました。その後、元国立市長で初の女性市長だった上原公子さんと元我孫子市長の福嶋浩彦さんが、自らの市長(行政)体験を交えて、地方の行政や地方議会のあり方についてお話をしてくださいました。

お二人とも、市民自治の大切さと行政と議会への市民参加の重要性を、力を込めて訴えていました。ところどころ、むずかしいところもありましたが、これから議員活動を続ける上で、心がけねばならないことを聞かせていただきました。

午後からは、紙の保険証の廃止とマイナンバー制度のこれからについて、デジタル庁・厚生労働省・総務省などの職員の説明と質疑応答がありました。

マイナンバー制度については、とくに住民票の誤発送などのトラブルが相次いでおり、その信頼性が疑われる事件が相次いでいることもあり、かなり厳しい質問もありました。

マイナンバー制度については賛否いろいろありますが、各職員の回答を聞いていて気になったことは、重要な部分については「今日は担当の者がいないので、わからない」や「その部分は現在検討中で、後日決定したら連絡する」という答えが目立ったということです。

紙保険証の廃止とマイナンバーへの一体化の時期がだんだんと近づく中、大事な部分については〝具体的な検討はこれから〟という状況に、どうなるのだろうかと不安がよぎりました。

オンラインによる会議は、電波の伝わる調子がよかったり悪かったりするせいか音声が途切れたり、こちら側の音声が相手側に届いているのかわからなかったり、聞いていて「?」というようなことがたびたびありました。また、回答する職員によっては、早口で何を言っているかわからないこともありました。「わからないように、わざと早く喋っているの?」と思ってしまいました。

帰りの飛行機の関係で少し早めに退席しましたが、いろんな発見のあった(?)勉強会でした。ただ、久しぶりの東京は遠かったあ〜〜〜。よく歩きました。ただ、飛行機は疲れましたあ〜。

高橋はじめ通信「かけはし」15号を掲載しました

こちらの高橋はじめ通信「かけはし」のページからご参照ください。

2期目のスタートにあたり、名称を「かけはし2」から「高橋はじめ通信『かけはし』」にリニューアルしました。名称だけでなく書式も縦書きスタイルから横書きスタイルへ一新し、内容も簡潔に分かりやすく、写真やイラストを出来るだけ増やしていきます。これからも宜しくお願い致します。

臨時議会始まる

新知事と新議員を迎えて臨時会がありました。今回の県知事選で、新しく大分県知事に選ばれた佐藤樹一郎氏(前大分市長)のもと、2023年臨時議会が5月18・19日の2日間の日程で開会されました。同じく、今回の県議選で新しく県議となった13 人のみなさんも全員集合!選挙後初めての顔合わせでした。

主な議題は、議長・副議長の選任、および各常任委員会の正副委員長の選出、その他監査委員の選任ならびに専決処分した大分県税条例の一部改正についての審議などでした。

まだ、初めてということもあり、佐藤新知事からの「所信表明」などはありませんでした。「県民の幸せのため、粉骨粉砕の覚悟で県政にあたる」という決意表明でした。具体的に何にどう取り組んでいくのか、今後の議会の討論の中で詳しく聞いていきたいと思います。

なお、新しい議長には最大会派の自民党の元吉俊博議員、副議長には同会派の木付親次議員が選ばれました。投票結果は次の通りでした。
議 長 元吉氏 40票 無効 3票
副議長 木付氏 27票 玉田輝義氏(県民クラブ)16票

みなさんのおかげで、2期目の当選ができました!

今回の統一地方選は3月31日告示、4月9日投開票の日程で行われました。当初、3年連続で「無投票」になるかと思われましたが、直近になって3人目の立候補者が出て、12年ぶりの選挙となりました。

私にとっても、2期目にして初めての選挙戦。前回は「無投票」当選でしたから、何もかもが初めての経験。でも、たくさんの支援者や働く仲間、そして家族のおかげで9日間の選挙戦を元気に戦うことができました。

結果は4640票で、2期目の当選を果たすことができました。選挙中は、たくさんの方から手を振っていただいたり、出迎えて激励していただいたり、声援を送っていただいたりと、本当に勇気と力をもらいました。多くの方と知り合い、顔と名前を知っていただきました。また、市民の方の期待と励ましが票数となったことで、より気持ちも引き締まりました。

1期4年間でやり残したことややりたかったことを、これからの4年間でがんばっていきます。どうぞ、これからもよろしくお願いいたします。

地域別課題研究会in大分

会派「県民クラブ」では、8月25日〜26日の2日間、大分市や津久見市の市政をはじめ、地区で活躍されている方々の取り組みについてお話を伺い意見交換を行いました。

【むかし野菜の邑】
元銀行員だった佐藤茂行さんが20年近くかけて育て上げた農園。この農園では、化学肥料など一切使いません。そのかわり、葉っぱや木の枝、畜糞を混ぜた草木堆肥を使用。まさに昔ながらの「土づくり」からはじめています。
「ヨーロッパでは農業が消費者に認められている。日本は消費者が農業を認めていない。有機農家を潰そうとしているのが日本」と厳しい。もっと私たち消費者が賢くなって、本当に安心・安全な野菜を選ぶようにならないと、日本古来の有機農業は無くなってしまいます。

【公益財団法人 すみれ学級(子ども食堂)】
小中学生を対象に食事と学習支援を無償で行なっている「すみれ学級」。理事長の藤井富生さんは、かつて新聞社の記者から「給食のない夏休みに子どもが痩せる」ということを聞き、子ども食堂を始めました。
藤井さんも鯰越さんも〝子ども食堂=貧困〟というイメージではなく「子どもの居場所」という認識にしなければならないとし、「福祉教育」の必要性を述べられていました。
「生理の貧困も子どもの食の問題も、本来行政の仕事。少子化を食い止めるためにも、行政はもっと金を出さんといかん。シングルマザーなど本当に苦しんでいる」という藤井さんの言葉に、県議の自分にできることは何かを深く考えさせられた時間でした。

【中小企業家同友会】
来られていた4人の男性はどなたもまだ30〜40代の若々しい方々ばかり。「中小企業家同友会は、経営者の道場」であり、100%会費のみで運営し他のどこからも干渉されないし特定の政党も支持しない。「自主、民主、連帯」をモットーにみなさんで運営しています。
組織内に7つの委員会・部会があり、今回は障がい者問題委員会の取り組みをお話ししていただきました。
障害がある人を雇用するというのは、ある意味雇用主に障がい者への理解がないと、うまくいきません。障がい者の抱える生きづらさといった問題を中小企業の中で解決していくのだとおっしゃっていました。障がい者の特性を受け入れること、受け入れる仕組みづくりをすれば、他の社員も雇用に納得してくれる。「障がい者の雇用をきっかけに、会社はどんどん良くなっていった」という言葉に私も勇気づけられました。

【大分市教育委員会】
県下の多くの小中学校の教職員が集まる大分市。しかしその大分市でも教職員の人員不足に悩まされています。いやむしろ、欠員状況は周りの市町村より深刻でした。
本来居るはずの先生がまだいない、産休育休の代わりの先生がいない、音楽や技術の先生が居ないなど、未だ先生の数が埋まっていない学校があるそうです。早急に手を打ってはいるものの、新採用の先生は広域人事があるため、「30〜40代の臨時の先生に採用試験を受けるように勧めても、採用後少なくとも7年以上離れたところで勤務する。やはり受験するのを控える。いろんな採用時の条件を変えていかないと、他県に取られてしまう」と危機感を募らせていました。

【大分市】
中核市である大分市。佐藤輝一郎市長から、現在最も大変なコロナ感染症対策についてお話がありました。今保健所業務が逼迫している、第8波第9波が来たらどうなるのかということや、九州各県の中では大分県は感染者数が少ないのは、大分駅前に設置した「抗原検査センター」が効果を上げているのではないか。他県にも宣伝したいと述べていました。
また、医療機関より時間が来ても対応しないといけない保健所や消防救急の方がより大変だと語り、「何らかの手立てをしていく必要がある」と言っていました。
四国と九州大分県を結ぶ「豊予海峡ルート(豊後伊予道路)」についても、「将来の子どもたちのために訴え続けていきたい」と決意を述べました。

【津久見市】
津久見の四浦半島の素晴らしい景色を眺めたあと、2億4千万年前の流れ星のかけらが眠るという網代島へ。ちょうど潮も引いて島へ歩いて渡れました。太古のロマンを少しだけ感じてから、一路津久見市役所へ。
川野幸男市長は、「市は人口減少で厳しい状況。コロナ禍ではあったが扇子踊を開催できた」と切り出しました。人口については毎年400人ずつ減少、大分市大在方面や臼杵市への転出が多いということで、どうあればいいのか悩んでいました。
そこでグランドデザイン構想として、新庁舎を港近くに移転。1階を子育て支援活動拠点とし、2・4階は市民の交流の場とする。庁舎に隣接して道の駅を整備したいということでした。また一方、福祉丸ごと支援体制として、安心・安全な津久見市をめざすということでした。半島部や離島を抱える津久見市ですが、今後も新しい発想で人を呼び込む取り組みを続けてもらいたいです。

今、学校に必要なもの

今、学校に必要なもの
人☆お金☆時間(ゆとり)☆
どれも足りない!教職員の善意で成り立つ教育とは?

7月中旬から始めさせてもらった「学校訪問(調査)」。年に最低1回、いやほんとは学期に1回ぐらいは回りたいのですが、コロナがあり学校は多忙であるなどで、できていませんでした。
今回は少しコロナ感染も落ち着いてきたかな?と思って計画したところ、第7波は予想以上に多くの方が感染しました。しかし、子どもたちが夏休みに入るタイミングであることや、どうしても今の学校現場を見ておきたいという思いから、臼杵市と津久見市の小・中学校、特別支援学校を訪問・調査させてもらいました。すると、今大分県の小・中学校の抱えている共通の困りが見えてきました。

今回は小学校15校と中学校1校、特別支援学校(県立)1校に行ってきました。調整が合わず、訪問・調査できなかった学校も数校あります。特に中学校は学校側の事情で行けなかったので、また調整して訪問したいと思っています。
さて、お話を聞くと、今の学校現場が抱えている共通した大きな課題が見えてきました。順番にまとめてみます。

1 人が足りない!
大分県や臼杵市だけの問題ではなく、全国的に深刻な問題です。子どもの教育は人である教員が行うのですが、その教員が足りない!国の政策として、教職員の数を抑制してきたツケが現れてきています。
今、小学校は35人学級を進めている学級数が増えているところもあります。また、最近は支援を要する子どもたちの数が急増しています。そのため、特別支援教育の免許を持った教員が必要ですが、その数が少ないのです
なぜ、今になってこのように教職員が足りないのでしょう。
大分県でいえば、教職員になる若者が減少している、つまり教職という仕事に魅力がないのです。大学の教育学部の卒業生のうち、約半数ぐらいしか教職員採用試験を受けていない事実がそれを証左しています。事実、22年の大分県教員採用試験の志願者倍率は、小学校ではとうとう倍率1.00倍になってしまいました。では、若い人はどうして教職を選ばないのか。
一つは、ここ最近学校現場の「ブラック」な働き方がマスコミ等で報道されたことがあります。教育実習で教員の過酷な働きぶりをみて「自分にはできない」と、教職を諦めたという話もあります。
もう一つ、敬遠される理由には、大分県教委が独自に行っている頻繁かつ行き過ぎた広域人事があります。新採用から概ね10年までの若い教職員を対象に、この異動ルールが始まって10年以上になり、教育学部の学生の間では周知のことだそうです。「遠くへ飛ばされる」「生活が苦しい」「結婚も子育てもできない」「将来の設計ができない」など、人事によるデメリットが言われ敬遠の大きな原因になっているのです(県教委は認めません)。
また、新採用教員に聞いたところ、「そのような異動があるということを、採用されるまで全く説明がなかった」という不満を多く聞きました。これは、ある意味アンフェアーなやり方です。その他、福岡県や北九州市など近隣他県の採用試験を受けそこの教員になったり、他県の教育大学に行き大分県に帰らなかったりという現状です。

影響は教職員だけではなく、子どもたちにも現れています。その学校に3年いた教職員は異動となるため、子どもや親から「あの先生は3年経ったらこの学校からいなくなる」と言われ、結果子どもたちが落ち着かないといいます。
ある保護者は「先日、久しぶりに学校に行ったら、職員室にいる先生で知った顔の人は誰もいなかった」とびっくりしていました。小学校も中学校も子どもや保護者との信頼関係が一番大事なのに、信頼ができるころ別の学校へと異動する。新しい学校で、また一から信頼関係を作り始めなければなりません。その他、その地域の伝統行事を学校が担ってきたところもありますが、その継続ができなくなっている学校も増えています。
やはり義務教育の場合、学校の教職員がその地域に近いところにいることで、教育効果が上がるという事実があります。

教職員を一人でも多く確保することが、今求められています。優秀な教職員を確保することは、子どもたちの教育に大きく影響します。学校現場の多忙で過酷な業務内容の削減と、教職員に過大な負担をかける行き過ぎた広域異動人事ルールを今すぐ見直さないと、大分県の学校は優秀な教職員が少なくなり「先細り」となる可能性が高くなります。今がその見直す時期だと思いました。

2 お金が足りない!
臼杵市や津久見市の多くの学校の校舎は、古くて傷んだ建物が多いです。もちろん、新しくなった校舎もありますが、本当に少ないです。夏休み中の訪問・調査だったので、子どもたちの学習や生活の様子は見られませんでしたが、不自由なところがいくつもありました。
「2階のトイレが廊下の一番端で1箇所しかない。休み時間、子どもが殺到する」「水道が限られていて、休み時間に水を飲めない子がいる」など、普通では考えられないような事態が、学校では今も起きています。
さすがに、新型コロナウイルスに対処するための消毒薬や自動水栓などの設置はおこなわれています。また、熱中症で子どもが学校で亡くなった事故以来、エアコンがほぼ教室に設置されました(コロナ対策で換気をよくするため、窓を全開にするそうですが)。
人口減少に悩む臼杵市や津久見市では、十分な予算が教育関係に回らない現状もあるでしょう。しかし、地震や台風など大きな自然災害が起きたら、危険と思われるような建物が学校だったなんて、笑い話にもなりません。校舎をはじめ老朽化が進んでいるものは、県が補助をして速やかに対処するよう要求していきます。

3 時間が足りない(ゆとりがない)!
1の人が足りないと関係がありますが、働く教職員には時間が足らないなあと感じます。ゆとりがないのです。先生方はみな異口同音に、業務量は減るどころかどんどん増えていると言います。学校にいるときは、授業をはじめ子どもたちの指導に精一杯。さらには研修や出張があり、追い打ちをかけるように保護者からの相談(クレーム?)にも対応しなければなりません。中学校では部活動指導もあります。
教育委員会は、学校の働き方があまりにも過酷なので、「早急に『働き方改革』を進める」と掛け声だけは勇ましいのですが、現実はほとんど実感ができない状況です。
事務作業が多いと、教員は子どもたちとゆっくり話すことすらできなくなります。子どもたちが抱える悩みや相談事を聞いてあげられる時間がなくなります。子どもたちは、学力低下やいじめ、学校に来れない、体調不良、友だち関係、部活動の悩み等々、多岐にわたり課題を抱えています。ゆっくりと真剣に話を聞こうとすれば時間がかかります。そのゆとりがないのです。

まず、業務量を必要なもの、やらなければならないものに絞って削減すること。「子どもたちのため」という言葉でどんどん増えた仕事量を、思い切って削ることが必要です。
次に、やはり人です。AIとかICTとかリモートとか言われても、やはり教育は「人」が必要です。人を増やすことで、仕事を分散しゆとりを作る。そうすれば、一人ひとりの子どもたちと関われる時間が生まれます。価値観をはじめ子どもたちが多様化する時代に対応するためには、教職員の気持ちに余裕やゆとりが絶対に必要です。

実際には話を聞いて、もっとたくさんの課題や問題があるなと感じました。子どもたちの数は減ってきてはいるものの、いじめや不登校、保護者の対応など本当にいろいろな業務がたくさんあります。これまで、超勤手当の制度もなしに増える一方の業務(なかには、教職員がしなくてもよいものも含め)を教職員は「善意」でこなしてきました。しかし近年、それももう限界です。自己犠牲的な教職員の善意の上で成り立つ日本の教育とは何なのでしょう。
先生方が、心身ともに健康でやる気に満ちた姿であってこそ、子どもたちに生きて働く教育ができるのです。

戦争が遠い過去になる今、遺品から戦争の真実を語り伝える取り組みを

― 被害だけではなく加害者としての認識を忘れてはならない ―
戦争は国と国の争い。当然、相手から被害を受けるとともに、相手に被害を与える。戦争は、被害者にもなり加害者にもなる。でも、被害ばかりを強調すれば「被害者意識」だけが育っていく。それでは、加害者としての意識が育たない。戦争と平和について考えるとき、この被害者の立場と加害者の立場をバランスよく学習することが、とても大事です。
今回は、福岡県小竹町のある一市民の方が運営なさっている、遺品等を扱った「戦争資料館」をご紹介したいと思います。

今回は写真等もありPDFで紹介しております。是非PDFリンクからご参照ください。

(リンク⇒)兵士・庶民の戦争資料館