大分県もやっと「重い腰」をあげるか??
「夜間中学校」模擬教室を県内で実施
文部科学省の調査によれば、2023年4月現在すでに夜間中学校がある自治体は、17都道府県、夜間中学校の開校を決定したと公表している自治体が11県、開校にむけた検討を進めていると公表した自治体は3県となっています(資料1をご覧ください)。
その中で「全くの白紙状態」なのは、大分県を含めて少なくなっている状況です。九州では、検討もできていないのは大分県のみとなっています。
夜間中学校の設置は、2016年(平成28)12月に成立した「教育機会確保法」の中で、「少なくとも各都道府県に1校は夜間中学校が設置」されるように決められました。
それ以前は民間が開校し、戦争などで十分に義務教育を受けられなかった高齢者や、外国から日本にやってきた人たちが主にその対象でした。
しかし、近年何らかの理由で学校に行けず、小学校しか卒業していない、あるいは中学校の卒業証書はもらったけれど「形式卒業」であるなど、義務教育を受けられなかった人たちが増えています。文科省によると、全国に未就学者は少なくとも約9.4万人、最終卒業学校が小学校の人が約80.4万人いるほか、近年は不登校の子どもたちが増加(2021年度は約25万人)しています。また、外国人の数も増えています。そして、大分県も決して例外ではありません(資料2をご覧ください)。
そのような、義務教育を実質的に受ける機会がなかった人たちにとって、夜間中学校は重油な役割を果たすことになります。
これまで大分県教育委員会は、「調査したがニーズがない」として、なかなか重い腰を上げようとはしませんでした。今回、ようやく県内6会場(各教育事務所ごと)にて、7月と10月の2回に分け、模擬教室を行うことになりました(資料3をご覧ください)。その状況と成果と課題を踏まえ、今後の取り組みを検討することになります。ぜひ、多くの方に来ていただき、夜間中学校とはどんなものか見ていただきたいと思います。そのためにも、教育委員会はもう少し宣伝を強化してもらいたいなと思っています。
事業の成果と課題を十分に検証し、それぞれの市町村教育委員会とも連携して、さらなるニーズの掘り起こしにつなげ、夜間中学校開校に向け事業を進めてほしいです。願わくばそれを機に、県内のいくつかの地域に夜間中学校かフリースクールが設置されていけば、子どもや保護者にとっても選択肢が増えることになります。
夜間中学校設置とその開校に向けて、私も議会で力を尽くしてまいります!!